3時間目:(中級魔導士)
「AIアシステッドオススメ同人誌制作は可能か」

ところで、話は変わって、FF11の同人サークル数はどう推移してきたのだろうか。

古文書(昔のコミケカタログ)が手元にあったので、他にも少し資料をかき集めFF11関連と思われるサークル数をあたってみると・・・

※今回の調査で最古のものはC64(2003年夏)

※C65~67,C69,C71~75,C77~C82は手元にデータが無いので推定。

このようにサービス開始直後から数多くのサークルが参加し、アトルガン周辺をピークとして200近いサークルが出展していたようだ。その後、人口の減少と共に徐々に数を減らし、10周年あたりで20サークル程度に。近年はゆるやかに減少しており、コロナ影響もあり最新のC101では8サークル。

また、14が入れ替わる形で数を伸ばしているが、そこまで数が伸びていないのはコロナ影響に加えて、最近はコミケ一辺倒ではない(オンリー、Webオンリー、14は年齢層が若く、そもそも表現の場が同人誌以外にもある)などが影響しているのではないかと考えられる。(拡張ディスク発売直後はサークル数が減るのも面白い・・・)

マイケルサイト国勢調査2022で推計した課金登録者グラフの推移とも近似している。限界集落に近づいているが、現役で根強く頑張っておられる方もいらっしゃるので、引き続き頑張っていただきたいところ・・・!

※真の限界集落の例として、その昔、ぬんじゃ先生が出したダークソウル本では「3サークル」しかなかったという……

※2023年5月21日には約3年半ぶりのFF11オンリーイベント「ヴァナdeマチマチ5」を有志の方が企画されておりますね!詳細は以下から。
https://twitter.com/vana_de_march


こんな時、我こそはという有志が日本のどこかにーーいるはず・・・!!だが、ネタはあるのに絵が描けない・・・!!でもこれならきっと大丈夫!!

今の時代は「AIアシストオススメ同人誌制作」がやってきたのだから!!

※注:あくまで実験的な使い方なので、マジで実用するかは個人の判断で行ってください。

今回は(管)のような画力マイナス53万でも同人誌っぽいものは制作可能なのか
実際にやってみた。

とりあえず「4コマ漫画」が簡単そうだから、4コマを作ってみよう!結構生まれてから時間たったが、初めての経験である。

まずネームを考えるといいらしい。

ネームを考える。そもそも絵が描けないので内容は字のみである。
おまけにここで使うツールはパワーポイントである。通常漫画制作に使わないようなツールを使うところがレジェンダリー素人のなせる技である。

しかしパワーポイントのままこの先作るのもなあ・・・ということで、
業界のスタンダード(らしい?)「CLIP STUDIO」を使ってみることにしたぞ!

今回の狙いは、AIに全部任せるんじゃなくて、自分らしさを失わないで!!・・・というところなので

STEP1:「まず(管)がどうにかして絵的な何かを描く」

STEP2:「それをAIで補正してもらう(img2img)」

元絵のマズさを忘れさせる、かっこいい4コマになるはず・・・!!

もともと呪文だけでFF11のキャラクターを生み出すのは難しい。
かといって、前ページのようにSSを使ってimg2imgするだけでは味気ない。
SSからのimg2imgだと、自由にポーズを付けることができないし。

なので、実際に自分でも絵を描いてみて、それをAI先生に何とかしてもらおうという試みです。

コマ割りテンプレートを使ったところ早速途方に暮れる。

最初の扉コマはアシェラが本を持っているところを描きたい。
だがいきなり人体なんか描いたら、奇行種よりひどい巨人族が生まれてもおかしくない。
見た人がショック死してしまう。どうしたら・・・・・・

ん・・・?3Dデッサン人形・・・???

そ、そうか!!これか!!!

本を持っている女の子の3Dモデル人形を配置できた!!これをなぞっていけば
取り急ぎ何とかなるに違いない!!

これから絵の道一本で生きてくわけじゃないしな!
とりあえずパーティーに間に合えばいいわけだしな!!




なんとか下書きができた・・・・・・
ちなみに超ド級素人なので、CLIP STUDIOをインストールしてここまでたどり着くのに半日かかっている。

プロなら阿部寛のホームページを開く程度の早さでできるのだろう。

さらにここから「ペン入れ」という人類にとって未知な作業を1時間以上かけて行った。
もはやヘトヘトである。神絵師はおそろしい。こんな大変なことを毎日やっているだなんて。

この時点で一旦NovelAIにかけてみる。





お!!!なかなかいいじゃないですか!!
ただ、呪文で色を指定していないので、白い・・・・・
呪文で細かく色を指定するのは難しい。しょうがない、ペン入れしたものを塗ってみるか・・・・

さらに悪戦苦闘すること1時間。

奇跡的に色を塗ることができた。
ここまでの努力で、もはや優勝である。今日、世界中の誰よりも頑張った気がする。

ここから自力でアンソロジーレベルまで仕上げるためには、あと35年はかかると思われるので再びAIの力に頼る。



いでよ!!!!



こ、これは!!!!!!!!!!!!!



これならいけるぞ!!!!



・・・その後、悪戦苦闘しながら、ついに1P完成した!!!!

繰り返すが、ここからアンソロジーレベルまで仕上げるにはあと35年かかるので、
先にFF11のサービスが終わってしまう。え、終わんない?マジで??55周年までやる?

ともかく、今年中に同人誌を仕上げたいとなったらNovelAIの力である。







さあ、やってくれ!頼む!!!







やったーーーー!!!


細部は違うけど、これはもうほぼほぼオススメヒロインズと言えるのでは!?

細かく見ていこう。
まず右のコマに使用した呪文は以下の通り。

呪文
{{masterpiece}}, {{{best quality}}}, {{ultra-detailed}}, {{illustration}}, {{disheveled hair}},slender girl,{{graceful}},Medium breast,Long, straight silver hair,blue-green eyes,large bright eyes ,wearing burgundy bustier, bare skin showing from shoulder, gloves,{{purple short pants}},leggings,Thigh-length long boots,{{She has a book}},smile bashfully,Looking diagonally to the left, in library

全身を表示するため、服装を指定している。ポーズは特に強調して指定しないと上手く表示されないので「本を持っている」というところを強調している({}で表現した部分が強調される。他に強調している部分は高画質化するなどの呪文)

逆に「図書館で」という指定もあるが背景を何も書いていないので何も表示されない。
この点は、少しでもそれっぽい背景を加えた状態で出力してみると、図書館的な何かが背景に出てくるようになる。

また、特徴が少ない部分、例えばアシェラが持っているスイーツの本の表紙にはスイーツと紅茶のようなものの絵が描かれているが、呪文で指定していないので無視されている。

呪文で指定すると、ある程度のものは出せるが、元絵から大きくかけ離れたものまでは出せない。

■結果比較

まあ細部が違うとか言い出したら、もともとの自分の絵は細部どころか全部違うので
それにしては素晴らしい結果が出せたでしょう。

その他のコマも比較してみる。

呪文:{{masterpiece}}, {{{best quality}}}, {{ultra-detailed}}, {{illustration}}, {{disheveled hair}},slender girl,{{graceful}},Medium breast,Long, straight silver hair,blue-green eyes,large bright eyes ,wearing burgundy bustier, bare skin showing from shoulder, gloves,{{Pleasantly}},{{Right hand on cheek}},Light purple arm cover,Slightly open mouth,Looking diagonally to the left

呪文:{{masterpiece}}, {{{best quality}}}, {{ultra-detailed}}, {{illustration}},Thin girl,graceful,golden hair,Hair in a twin-tail bun,{{two pigtails},blue eyes,large bright eyes,Yellow earrings,Bustier with mesh chest,Red-orange Bolero with antique embroidery,Both hands clasped in front of you

呪文:{{masterpiece}}, {{{best quality}}}, {{ultra-detailed}}, {{illustration}},Thin girl,graceful,{{red Outward spread bob}},keep her bangs in line above the eyebrows,{{Back hair spreading outward}},Blue feather On the left top head,blue eyes,elf ears,large bright eyes,{{thinking}},{{Red dancer dress with ruffles on the chest}},Cleavage is showing,{{Left hand under chin}},Right hand is waist,{{Medium breast}}

呪文:{{masterpiece}}, {{{best quality}}}, {{ultra-detailed}}, {{illustration}},{{Elf boy}},{{anime}},handsome youth,{{Brown headgear with two large black eyes}},silver hair,green work clothes,serious expression

※ゴブ帽らしきものは「ヘッドギア(headgear)」で出すことができた。

この結果から、ある程度のクオリティーで元絵が作成できれば
AIアシストオススメ同人誌作成は可能であろうということがわかった。

呪文の研究と、元絵のクオリティーがもっと上がれば、よりイメージに近いものができるだろう!!!


最後にもう一つ、自家製AI(?)の「ぬんじゃ先生」をお呼びした。

ぬんじゃ先生は、FF11同人界隈ではある意味でご高名であられ、代表作は「石の区のんべえ横丁」、Web漫画「シャドウアイ子ちゃん」、およびオススメ開発者同士を混ぜ合わせ錬成する特殊技法を使った本で、文字通り危ない橋を渡ってきた高性能AI(?)でもある。

※シャドウアイ子ちゃん

先生にさきほどのインプットを見せ・・・

頼む!ヴァナ・ディールの危機なんだ!!これを元にして、白黒で構わないから出力してくれ!!と、「呪文」という名の必死なお願いを行ったところ、かの自家製AI(?)は「ワシ自分の原稿あるんだけどなァ・・・」と言いながらも了承し、トータル3時間ほどでこのような出力(人力img2img)をしてくれた。






先生「んーー、マウはなかなかよくできたのうー」

(管)「たしかに・・・これさぁ、ここまでやってくれるんだったらNovelAIなんか使わなくても、ワイが原作で、自家製AI「ぬんじゃ先生」が出力してくれればいいんじゃないの?」




先生「それはいやだ」




自家製AIはお忙しいからやむをえまい・・・NovelAIにイメージ通りの絵を出力してもらうためには、もっと自分で精度の高い絵を描かねばならない・・・・・・仕方ない、自分でやるか・・・・・・




4日後・・・・




あれ?AIに任せるはずが、普通に絵の練習してない??




つづく・・・?かもしれない・・・?





※余談:自家製AIが出力したアシェラの本

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